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現代都市政策研究会2017年6月例会案内

現代都市政策研究会 2017 年 6 月例会 ワークショップ テーマ ( 仮題 ) 「行政現場でみられる形式的・硬直的対応事例から、その背景や問題を分析し、解決の糸口を探る」  嶋田暁文九州大学準教授が研究代表をしている研究プロジェクトでは、例えば、東日本大震災の際、「 500 人いる避難所に 300 人分の布団が送られてきたが、 500 人全員に渡せないので不公平になるとのことから避難者に布団を配らなかった」といった事例かあったとのこと。このような自治体現場に偏在する「形式的・硬直的対応」問題にはどのような事例があるのか、そしてこのような事例にどのように対応をしていけばよいのかを考えるプロジェクトとのことです。 嶋田先生からは、都市研の皆さんに自身または周辺の職員で体験または見聞きした「形式的・硬直的対応」事例についてできるだけ挙げてもらいたいこと、また事例を基に都市研の皆さんと議論をしたいとの申し入れがありました。現在、事例については、何人かの都市研メンバーに事例だしをお願いしているところです。 ついては、これら事例から数を絞って、当日、参加者の皆さんとワークショップ形式で、事例の背景や問題を分析し、解決の糸口を探ってみたいと思います。 ( 文責 室地 ) 1. 日時  2017 年 ( 平成 29 年 )6 月 25 日 ( 日 ) 午後 1 時 30 分~午後 4 時 30 分 2. 場所 三鷹駅前コミュニティーセンター 4 階会議室 (1) 3. 参加予定者 都市研会員&嶋田暁文・九州大学準教授、澤田道夫・熊本県立大学準教授 森裕亮・北九州市立大学準教授 鄭ハナ・田井浩人・九州大学大学院生、今村都南雄山梨学院大学教授   ※当日のグループ人数訳もありますので、出席される方は室地までご一報いただけると幸いです 。室地アドレス  murochi-t@nifty.com

現代都市政策研究会2017年5月例会感想

試みられている壮大な実験~渋谷区 T.       M. 5 月例会は「ダイバーシティ ( 多様性社会 ) の実現に向けて~渋谷区多様性社会推進条例制定から新基本構想を通じて考える~」をテーマとした早川淳会員の報告だった。 話の内容は、早川さんが自治体学会誌に寄稿した「ダイバーシティ ( 多様性 ) 共生社会への挑戦をベースにパワーポイントと渋谷区基本構想バンドブック「渋谷区 ちがいをちからに変える街」を使って (1) 長谷川区政の流れ (2) 渋谷区のダイバーシティ政策の進展 (3) ダイバーシティ × インクルージョン=イノベーション !! の 3 つに分けて話が進められた。 まず、早川さんは、長谷川区政の流れを、早川さんが 1990 年代にカリフォルニアへ調査に行った時のテーマになぞらへ「アフォーマティブアクション ( これまで不公正な扱いを受けてきた黒人など少数派の人々に対して教育や雇用などの機会の優先権を与える ) からダイバーシティ ( 様々な人が誰でも OK な社会 ) へと説明された。 そして、福祉も一部の貧困層から高齢者等普遍的福祉に変わり、また障害者の範囲も身体障害者から知的、精神、難病、さらには LGBT なども含み、広がっていることを考えると、税の再配分による福祉 ( 公助 ) が成り立たなくなり、お互いが助け合う ( 共助 ) の世の中になるのではないか。そんなことを考えると、従来の福祉をどう捉えたらよいか早川さんからの問題提起もあった。 渋谷区のダイバーシティ政策の進展において象徴的なのが渋谷区新基本構想ハンドブック「渋谷区 ちがいをちからに変える街」だ。早川さん曰く、詩のような基本構想と表現したように、子育て・教育・生涯学習、福祉といった 7 つのテーマごとにつづられている。理念はもっともなのだが、理念をどのように政策に結び付けていくのかが肝なのだがと心配してしまうのは、長年、行政マンをしていた私の性 ( さが ) だろうか。 「ダイバーシティ × インクルージョン=リノベーション」、つまり、多様性を包摂する社会こそが新たなか革新を起こすといった意味だろうか。確かに早川さんの話を聞くと、そうとも思える。 意見交換では、 (1) 「共助」が強調され過ぎていないか (2) コンセプトをどう政策に結び付けていくのか (3) ダイバーシティ