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1月, 2023の投稿を表示しています

現代都市政策研究会2023年1月例会案内

  テーマ 「続けていく。繋いでいく。自分らしく輝くために~障害者のリハビリテーション 参加と活動を考える~」          講師 中村大祐氏 ( 社会福祉法人万葉の里 国分寺市障害者    センター 理学療法士 )                            医療や介護、障害、福祉等の分野では様々な専門職の方々が協働し、互いに関わりながら支えられております。その中の一つとしてリハビリテーション専門職があり、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士がそれぞれの専門性を生かし、対象者の生活がより豊かなものとなるよう、深く関りを持っております。  今回の研究会では、障がい者通所施設に関わる理学療法士が、何を考え、実際にどのような事を行っているのか、また現場からはどのような事を求められているのか、などについて、「参加」と「活動」の 2 つのキーワードを主軸にお話をさせて頂きます。 また、本会後半にはご参加される皆様方との意見交換の場を頂戴できると伺っておりますので、ぜひ有意義な時間をご一緒させて頂ければと考えております。 ( 中村大祐氏 ) 1. 日時 2023年 ( 令和5年 ) 1月29日 ( 日 ) 午後2時分~4時30分   2. 場所 三鷹駅前コミュニティーセンター 4階 多目的室  

現代都市政策研究会2022年12月例会感想

        「自治体の現場から自然保護を考える」を聞いて H.      S.   山田修氏の自然保護行政の講演は具体的で刺激になった。 都市研で 2019 年に行った小網代の森の事例は、改めて考えさせられた。 自然を保ち、よりよくするには地元の NPO の存在が必要だ。しかし、そのきっかけをどう起こすのか。ここでは、岸由二さんの活動があった。岸さんのような学者だけでなく、そういう人材や行動はどうして起きるのか。行政も、市民活動もともに問われていると思った。  仙石原湿原の保全のため私有地の買収をしたことも素晴らしい。そして、私的所有と自然の関係への問いもあるように感じた。この湿原は、自然そのままというのではなく、春には山を焼き、夏には下草狩りをする。こうして環境を保ってきた。それには薪や肥料などへの利用という生活スタイルがあった。人々の活動が自然に関わる土地だったのだ。けれども人々の生活が変わって自然と遠ざかったなかで、県外の土地所有者が出てきた。山を焼くときもその人の了解がなければならない。それは所有権のありようとしては当然だけれども、仙石原としては所有者全員の合意が得られなければ作業できないことになる。自然は声を持たないが、こういうありかたにはもっと別のルールができてもよいように思う。例えば、自然保全のための地域指定をした場合は、こういう共同の行為は合意を得なくてもなされるなどがあってよいと思う。所有権の制約にあたるため、これは法制化が必要だけれど。  その他、谷戸頭、谷戸の買収の事例も市町村と県との協力の好例だった。これは神奈川県三分の一、大和市三分の二で買収し、共有するという方法だった。持ち分はお金の比率で県三分の一。 東京都や他県でも参考になるのではないか。要は取得というよりも市への補助金なのだが、県としては「負担金、補助及び交付金」と分類すると財務が厳しいけれど、「投資及び出資金」として財産取得するなら予算化しやすいと思った。   その他、国の森林環境税の使途と自治体の法定外税のすみわけの課題も大きいとわかった。森林環境税は、むしろ自治体の法定外税の後追いなのに自治体政策をしばるようにできているのは、おかしい。 動物では環境面では圧倒的にシカ対策が必要なこと。作物被害ではイノシシの影響が大きいこと。そして、そ

現代都市政策研究会2022年11月例会・まち歩き感想

          異なる趣を持つ巨大繁華街・池袋周辺 K.   S.    東京には、新宿、渋谷、池袋といった巨大な繁華街があり、これらの繁華街は、人、金、物、情報等を吸い寄せるブラックホ-ルの様相を呈している。繁華街の一般的なイメ-ジは、集まった人が、買い物・レジャ-等のために金を消費したり、語り合う空間である。そこには、人々の熱気、喧噪、ストレスが充満しており、「おじさん世代」は疲れ果てるだけだ。   11 月例会において散策した池袋界隈には、巨大繁華街のイメ-ジを打ち破る趣がある。その特徴的なものは、四季を通じて色々なイベントが展開される大きな公園を備えていることだ。例えば、「としまみどりの防災公園」は、単にイベントを開催したり、家族等の憩いの場だけでなく大規模災害に対応する拠点ともなっている。  この機能に大いに注目したい。関東地方では、今後 30 年以内に震度7クラスの巨大地震の発生確率が7割を超えるとされている。巨大地震発生の際は、想定外の事象が起こる。多面的な備えが求められる。公園を活用した備えは、素朴な発想に基づくものと言える。同公園は、①地下に飲料水、食料品、医薬品、日常生活用品の備蓄、②傷病者や救援物資の運搬を行うヘリポ-ト、③木造住宅密集地域からの火災延焼等の機能を備えている。こうした防災機能を高く評価したい。 筆者は、関東南部に居住するようになって半世紀近く経過した。この間、各地を歩いて来たが、繁華街の一角に防災機能を有する公園を持つのは池袋界隈だけと言ってもよい。新宿や渋谷には、繁華街に隣接した地域に防災機能を有する公園はない。 過去においては、「災害は忘れた頃にやって来る」と言われた。今は、「災害は忘れない内にやって来る」と言われる。今後、繁華街の大規模再開発を行う際には、多面的な機能を有する公園の整備も行うべきである。そのため、行政機関の関係者、地域住民等が一体となって公園の有する機能を認識するとともに、その整備に向けて知恵を出し合ってはどうか。