現代都市政策研究会2023年(令和5年)4月まち歩きの感想

            新たな支え手と共に保全・活用の継続を

T.        M.

 見沼田んぼは、ずいぶん前から知ってはいたもののなかなか訪れる機会がなく、今回、都市研のまち歩きで尋ねたのが初めてでした。

訪れてびっくりしたのは、「田んぼ」と言いつつ一面が畑に覆われていたことでした。木村さんが作成した資料に、「1970年から米の生産調整により、水田から畑地への転換が進む」と記載されていて納得。しかし、思い描いていた田んぼの風景は、今はほんの一部にしか残っておらず、少しがっかりしました。

田園風景と新都心が眺められるポイントに立つと、手前に田んぼ、その奥にはさいたま副都心の高層ビルが眺められ、「都心の近くにこんな場所があるのか」と改めて驚きを隠せませんでした。

今後、この地を大規模緑地空間として、引き続き保全・活用を行っていくには、どうしたら良いだろうか。営農環境も大きく変化し、田んぼから畑へ、また、まち歩きをしている中では、畑に植木が植えられている場所も多いなと感じました。農業の後継者不足から、耕作放棄地も増えているとのことです。見沼田んぼの保全・活用には、農業者だけではすでに限界が来ていて、新たな支え手と共に保全・活用を図っていくことが必要だと改めて感じました。

幸いに、今回のまち歩きでは、「ミドリシジミ(埼玉県の蝶)」を呼び戻す活動や「ヤブカンゾウ」(埼玉県絶滅危惧種)保護活動など、見沼田んぼをフィールドとした市民活動が行われていることが確認できました。将来に向けて、これらの新たな支え手ともに見沼田んぼの保全・活用に取り組んで頂くことを期待しています。

当日は、時より小雨の降る中、多くの若い人たちにまち歩きに参加して頂きました。また、案内人の木村さんには、事前の実踏、そして入念な説明資料を作成して頂き、とても充実したまち歩きになりました。木村さん、ありがとうございました。

コメント

このブログの人気の投稿

現代都市政策研究会2020年2月例会感想

現代都市政策研究会2024年11月例会感想

現代都市政策研究会3025年2月例会案内